~5
で、どうだった?
ベットに寝ている友人が聞いてきた。
処女だった?
・・・ああ。
そうだと思った。
実際は違ったのだが、それは言うべきではないと思った。
そして、二つのことを考えた。
① 騙されているのか。
② 言えない過去があるのか。
①はないと思った。
何故なら、友人が言ったように、誰が見ても転身無垢な女の子に見えたから。
事実、初対面の友人ともすぐに打ち解けて、ケガのことにや治療について話していた。
もちろん、専門家でもあるから。
②はずっと引っかかっていた。
しかし、敢えて考えないようしていた。
何故なら、自分の将来を考えることが苦痛だったから。
その秘密に触れたのは、数回繰り返した辞職の後だった。